【昔話】年神さま【あらすじ・ネタバレ】
むかしむかしあるところに、みすぼらしい姿の神さまがいました。
神さまは大晦日の晩、一晩だけ泊めてくれないかと村中の家をまわりましたが、どこの家からも断られました。
そんな中、ある貧しい老夫婦だけが快く家に泊めてくれました。
神さまは、泊めてくれたお礼に金と若返りのどちらかを好きな方をやろうと言うと、老夫婦は「若返らせてほしい」と言いました。
すると神さまは「川で7回水浴びをしなさい」と言い、それに従うと老夫婦はすっかり若返りました。
その話を聞きつけた大金持ちの夫婦は、神さまを強引に家に連れ込み一晩泊めました。
神さまは老夫婦と同じようにお礼を選ばせると大金持ちの夫婦も「若返らせてほしい」と言いました。
ところが、一族全員を連れて川へ入った大金持ちたちは、全員サルになってしまいました。
神さまは若返った夫婦のところへ行き、これからは大金持ちの夫婦の家で暮らすように言ってその場を去りました。
しかし、怒ったサルたちが毎日家の前で大騒ぎをするので、若返った夫婦は大変困りました。
すると夢に神さまが現れて、「門の前に敷石を焼いて置いておきなさい」と言いました。
若返った夫婦はお告げ通りに敷石を焼いて置いておくと、不思議なことにサルたちが空中に持ち上げられ、敷石の上に尻から落とされ尻が焼かれて真っ赤になりました。
それ以降、サルが現れることはありませんでした。