あらすじ君

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【昔話】たぬき舟【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかし和歌山のある海辺の村に、年老いた漁師の夫婦が住んでいました。
2人の船はとても古くて乗っていると少しずつ水が漏ってくるので、手桶でかき出しながら乗っていました。

いつものように魚を捕りに船を漕ぎ出すと、沖でおぼれているたぬきを見つけました。
このたぬきは淡路島の柴右衛門狸で、酒に酔ってうっかり海に落ちてしまい、ここまで流されてきたのでした。
老夫婦に助けられすっかり元気になった柴右衛門狸は、翌朝、老夫婦が目を覚ます前に姿を消しました。

季節が変わり冬が近づいたある日、おじいさんは山に薪を切り出しに行きました。
この年は薪になる木があまりなく、売りに行くほど取ることができませんでした。
困っていた老夫婦のところに、夜になるとたくさんの薪が届くようになりました。
おじいさんがこの不思議な薪を町で売ると、火付きが良いと評判になり、飛ぶように売れました。
それからも毎晩薪が届けられ、寒い冬の間ずっと続きました。

やがて春になり、薪の送り主が気になった老夫婦が見張っていると、あの柴右衛門狸がやってきました。
柴右衛門狸は、春になったので今日で薪は最後です、と言って去って行きました。
さらに柴右衛門狸は新しい船もプレゼントしてくれたので、老夫婦は魚もたくさん捕れるようになりました。


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