【昔話】まばたきだるま【あらすじ・ネタバレ】
むかしむかしあるところに男が住んでいました。
ある日、男の家に旅のお坊さんが泊まったのですが急死してしまいました。
遺言書には「桜の樹の下に埋めて、春に掘りだせ」と書かれていたので、その通りにすると見事なだるまの掛け軸が出てきました。
しばらくして、男は痛んだ掛け軸を修理に出しました。
しかし引き取りにいくと、どういうわけか同じ掛け軸が同時に6枚も修理に出されてて、店主も男もどれが本物かわからなくなりました。
困った男は何も持たずにそのまま帰ると、その晩男の夢にあのお坊さんが現れて、「だるまの目を笹の葉でこすりなさい」と言いました。
そこで全ての掛け軸のだるまの目をこすると、1枚だけだるまがまばたきをしたので本物と判明しました。
死んだお坊さんはだるま大師さまだったのです。
この掛け軸のだるまをずっと見ていると、パチパチとまばたきするそうです。