【昔話】ひょうたん長者【あらすじ・ネタバレ】
むかしむかしあるところに、観音さまを深く信仰しているおじいさんがいました。
ある日、おじいさんがいつものように観音さまにお参りに出かけると、観音堂の石段で大きなひょうたんが1つ、転がりながらおじいさんの後をついてきました。
不思議に思ったおじいさんがひょうたんを拾い上げると、中から「金七」と「孫七」という小さな男の子が飛び出してきて、一緒に連れて行ってくれと言いました。
おじいさんは観音さまからの授かりものだと思い、2人を家に連れて帰り、おばあさんと一緒に大事に育てることにしました。
翌朝、おじいさんとおばあさんが目を覚ますと、美味しそうな朝ごはんができていました。
2人が驚いていると、金七と孫七が、「このひょうたんからは何でも好きなものを出すことができる」と教えてくれました。
それからしばらく経ったある日、おじいさんは金七と孫七を連れて町の天神さまのお祭りに出かけました。
そこで金七と孫七がすすめるので宝くじを買ってみると、その宝くじが大当たりしました。
こうしておじいさんとおばあさんは何不自由ない暮らしができるようになりました。
ところがある日、欲張りな男がやって来て、ひょうたんと乗ってきた馬を取り換えろとしつこく言ってきました。
金七と孫七のすすめもあって、おじいさんはしぶしぶひょうたんと馬を取り換えてやりました。
おじいさんは、あのひょうたんは観音さまからの贈り物だと思っておったのでとても寂しかったのですが、金七と孫七は、あれはもうただのひょうたんですからと言って平気な顔をしていました。
ひょうたんを手に入れた男はは早速ひと儲けしてやろうと、お殿さまのところへ出かけて行きました。
そうして、お殿さまの前でひょうたんから馬を出そうとしたのですが、どんなにひょうたんを振っても何にも出てきませんでした。
おかげで男はお殿さまから大目玉をくらいました。
そうして、おじいさんとおばあさんは金七と孫七を育てながら、いつまでも仲良く暮らしました。