【昔話】貧乏神と福の神【あらすじ・ネタバレ】
むかしむかしあるところに、男がいました。
男の家には貧乏神が住んでいたので、男はとても貧しい生活をしていたので、見かねた村人が福の神を世話してあげました。
福の神はとても働き者でした。
朝から晩までしっかりと働き、それにつられて男も働くようになっていたので貧乏神はだんだんと居場所がなくなってきました。
ある年の大晦日、夫婦が年越しの準備を済ませ新年を迎えようとしていると、天井裏から泣き声が聞こえてきました。
見てみると貧乏神が、明日福の神が来るのでそれまでに家を出なくてはいけない、と泣いていました。
夫婦は、貧乏神にずっとこの家にいてもいいよと言いましたが、除夜の鐘が鳴ると福の神がやってきて、力ずくで貧乏神を追い出そうとしました。
それを見ていた夫婦は、思わず福の神を家の外へ追い出してしまいました。
歓迎されるとばかり思っていた福の神は驚きましたが、来た道を通って帰っていきました。
その後も貧乏神は住み続けているのでお金持ちになることはありませんが、夫婦はそれでも幸せに暮らしました。