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【昔話】虎子淵【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、老舗の大きな酒屋がありました。
この酒屋は、後を継いだばかりの若主人が急死し、若くして未亡人となった嫁のユメが1人で切り盛りしていました。

ある日、酒屋の前に小さな子猫が捨てられていました。
雨に降られてずぶ濡れになっている子猫に、使用人の八助が優しく話しかけていました。

拾われた子猫は虎子と名づけられ、ユメ八助で大切に育てることにしました。
虎子は不思議な猫で、時々、人間の言葉で「八助ユメの婿になれ」と話すことがありました。

しかしこのことは、ユメの結婚したいと思っておる番頭にとって、面白くありませんでした。
ユメと結婚し酒屋の主人になりたい番頭は、なんとか八助を亡き者にしようといろいろと考えていました。
度重なる番頭の嫌がらせが原因で、八助は橋から落ちて自殺してしまいました。

八助が死んでから、番頭はわけのわからないことを口走るようになり、突然行方が分からなくなりました。
何度も訪れる不運に、ユメ八助の墓前で手を合わせながら、虎子に自分も拾われた子どもだったことを打ち明けました。
拾われた子は運が悪い…と虎子を抱きしめました。

それからしばらくして、虎子は野良犬たちに襲われ、八助と同じ淵に落ちて死んでしまいました。
人々はこの不思議な猫のことをいつまでも忘れませんでした。


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