【昔話】夢地蔵【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、怠け者の長太という百姓が住んでいました。

長太は毎日子どもたちに小博打をけしかけて遊び、田植えをしようとしませんでした。
この辺りでは、殿さまの田畑見回りまでに田植えが済んでいなければ、動労工事や建設の労働に行かなければなりませんでした。

しかし、働くのは嫌だと言って、長太は田んぼの端っこで怠けていました。
するとそこへ、鐘を鳴らしながら1人のお坊さんが通りかかりました。
長太は無理やりお坊さんにインチキ博打をけしかけました。
もちろん長太が勝ち、負けたお坊さんに自分の田んぼの田植えやらせることにして、長太は一旦家に帰りました。

しばらくして、長太が田んぼに戻ってみると、一坪を残して田植えが済んでおり、お坊さんはいなくなっていました。
長太が不思議に思っていると、また鐘の音が聞こえてきて、さっきのお坊さんが通りかかりました。
長太は再びお坊さんに博打をけしかけましたが、絶対勝てるインチキ勝負に長太は負けてしまいました。
さらにお坊さんの体がだんだんに重くなってきて、長太はおぼうさんの下敷きになって動けなくなってしまいました。