【昔話】えんこう経文【あらすじ・ネタバレ】
むかしむかしあるところに、とても立派な和尚さんが住んでいました。
ある夏の日、馬を小川に入れて洗っていると、和尚さんがいない間に川に住むカッパたちが馬を川に引きずり込もうとしました。
驚いた馬は大慌てで寺に逃げ帰っていきました。
和尚さんは、馬の背にしがみついていた1匹のカッパを縛り上げて、炎天下の元に放置しました。
すっかり干上がったカッパは、泣きながら命乞いをしたので、和尚さんは許してやることにしました。
頭の皿に水をもらってすっかり息を吹き返したカッパは、今度は謝るどころか和尚さんにザルを投げつけ、仕返しを誓って川へ帰って行きました。
その晩、カッパ一家が寺に押しかけ、和尚さんが寝ている間に寺の中をめちゃめちゃに荒らしていきました。
毎晩カッパの大群が寺を荒らし続け、ついにはご本尊の首を折ってしまいました。
怒った和尚さんは、村人たちに小石を100個集めてもらい、7日7晩かけて1つずつ小石に経文を書き続けました。
そしてこの小石をカッパの住む川へ投げ入れると、カッパ封じのまじない効き出し、カッパたちは体がこわばり動かなくなりました。
カッパたちは今度こそ心から謝りイタズラもなくなりました。