あらすじ君

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【昔話】たのきゅう【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、「たのきゅう」という名の旅の役者がいました。

ある時、母親が病気になったという手紙を受け取ったのでたのきゅうは大急ぎで故郷へ帰りました。
その途中、茶屋の客たちが、夜の山にはウワバミという大蛇が出て人間を喰ってしまうという恐ろしい話をしていましたが、たのきゅうはそんなことなどお構いなしに夜の山をおりていきました。

真っ暗な山道をたのきゅうが歩いていると、突然大男が現れました。
大男に何者かと聞かれたので、「わたしはたのきゅうという者です」と答えると、大男は「たぬき」と聞き間違えたようで、女に化けて見せろと言い出しました。

たのきゅうは考えた末、大男を後ろ向きにさせました。
その隙に芝居の小道具を使い、見事に女に変装してみせました。たのきゅうは役者なので変装して女の振りをするくらい簡単なことだったのです。
それを見て気分を良くした大男は、実は自分も大男の姿に化けているのだと言い、みるみるウワバミの姿に変えました。

ウワバミの姿に驚いたたのきゅうは、少し落ち着こうと持っていた煙草に火をつけようとしました。
するとウワバミは「やめてください。わたしは煙草の煙が苦手なのです!!」と大慌てで叫びました。
そしてウワバミたのきゅうの嫌いなものは何かとしつこく聞くので、たのきゅうは知恵をしぼって「お金が苦手です」と答え、山をおりました。

無事に村へ辿り着いたたのきゅうは、ウワバミから聞いた話を村人たちに教えてあげました。
すると、ウワバミに苦しめられていた村人たちは、煙草に火をつけウワバミをこらしめにいきました。

煙草の煙でフラフラになったウワバミは怒り、最後の力を振り絞ってたのきゅうの家までやってきました。
そして、たのきゅうに向かって小判をジャラジャラと投げ込みました。
たのきゅうは小判に埋もれ、苦しんでいるたのきゅうを見たウワバミはその場を去りました。

小判を手に入れたたのきゅうは、それで薬を買い、母親の病気はすっかり良くなりました。


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