【映画】ヴィレッジ【あらすじ・ネタバレ】
1897年、深い森の奥に小さな村があり、そこにはアイヴィー・ウォーカーという盲目ですが明るくて活発な女性が住んでいました。
村には「絶対に森に入ってはいけない」という掟がありました。
森には村人たちが恐れる「彼ら」と呼ばれる怪物が住んでおり、彼らと村人たちはそれぞれの領域には入らないという契約を交わしていました。
それさえ守れば、村は平和で安全な場所でした。
しかし、アイヴィーの恋人であるルシアス・ハントは閉鎖的な村の生活に飽き足らず、森の奥にある町に好奇心を募らせていました。
アイヴィーにはノア・パーシーという幼なじみがいますが、ノアは精神薄弱者でいつも村と森の境界線をうろついていました。
ノアもアイヴィーのことが好きだったので、ルシアスのことを憎んでいました。
アイヴィーの姉の結婚式の前日、ノアが不吉な色とされる赤い実の植物を摘んできたことをきっかけに平穏な村の暮らしが一変しました。
動物の皮が剥ぎ取られた不気味な死体が発見されるなどの奇妙なことが立て続けに起こりました。
そういった状況の中、アイヴィーとルシアスは結婚の約束をしました。
翌日、2人の結婚を知ったノアがルシアスの家を訪れ、ルシアスをナイフで刺してしまいました。
ルシアスを助けるためには村には無い薬が必要なのですが、町へ出るためには彼らが住む森を抜ける必要がありました。
ルシアスを助けたいアイヴィーは、父のエドワード・ウォーカーに森へ入る許可を取りにいきました。
エドワードは森へ入る許可を出すとともに、村の秘密をアイヴィーに教えました。
それは、彼らと呼ばれる怪物は村の年長者たちが作り上げたもので、村人たちを外に出さないための嘘でした。
年長者たちは怪物の衣装を身にまとい、村人たちを騙し続けていました。
実際には怪物などおらず、森は危険な場所ではなかったのです。
このことを知らされたアイヴィーは、森の中を歩き続けました。
途中で深い穴に落ちそうになり必死に這い上がろうとするアイヴィーの背後に怪物が佇んでいました。
盲目である代わりに物音に敏感なアイヴィーは、怪物の気配を感じその場から逃げ出しました。
逃げ回り先ほど自分が落ちそうになった穴の前に戻ってきたことに気がついたアイヴィーは、背後から迫る怪物を待ち構えました。
そして、襲われる寸前に体を避け、怪物を穴に落とすことに成功しました。
盲目のアイヴィーには穴に落ちた怪物の姿は見えませんが、そこには怪物の衣装を着たノアが横たわっていました。
ノアはルシアスを刺した罰で閉じ込められていたのですが、そこから脱走しアイヴィーを追いかけてきたのです。
ノアは穴の中で息を引取りました。
怪物から逃げ切ったアイヴィーは、森を囲む塀に辿り着きました。
塀を越えた先には、警備員が周辺をパトロールしており、さらには車まで走っていました。
実は1897年だと思われていた村での生活は現代だったのです。
これも全て年長者の嘘だったのです。
かつて年長者は皆町に住んでいましたが、様々な理由から大切な人を失い、町の暮らしに絶望していました。
そういった理由から傷つける者のいない幸せな村を作り、このような嘘をでっちあげました。
アイヴィーたちが住んでいる森は、元々はアイヴィーの祖父の持ち物で、エドワードが全財産を投じて森の中に小さな村を作り上げました。
そしてその森を国の指定保護区にしてもらい、完全に孤立させたのでした。
何も見えないアイヴィーは、現代の風景も見えないのでそのことに気づくこともありませんでした。
警備員の存在に気がついたアイヴィーは、薬の有無を確認し、無事手に入れることに成功しました。
薬を手にしたアイヴィーは急いで村へと戻り、村は再び閉ざされました。
