あらすじ君

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【昔話】たぬき和尚【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしある山に、子だぬきが住んでいました。
人間の住む村にはおいしい食べ物がたくさんあるので、子だぬきはそれをお腹いっぱい食べてみたいと思っていました。

どうしても人間の食べ物を食べたいと思った子だぬきは、人里に下りてみることにしました。
母だぬきが止めましたが言うことを聞かず、子だぬきは夜になるのを待ってこっそりと巣穴を抜け出し山を下りました。
村の入口で高僧の姿に化けて、駕篭かきの前に現れました。
わたしは山の向こうの大寺の貫首だと言い、村を駕篭で案内してくれるように頼みました。

こうして子だぬきはおいしいものがたくさん食べられそうな名主の家に向かいました。
名主の家では貫首をもてなすために、たくさんのご馳走を作りました。
子だぬきは並べられたご馳走をガツガツと食べ、思った通りのおいしさに感激していました。

翌朝、ご馳走のお礼を言うと、名主は記念に一筆お願いしたいと言いました。
そこで子だぬきは鮮やかな鹿の絵を描いて名主に渡しました。

味をしめた子だぬきは、今度は隣村に行っておいしいものを食べようと駕篭で向かいました。
ところがどこからともなく野良犬がやってきて、駕篭の中の子だぬきに向かって飛び掛ってきました。
驚いた子だぬきは元のたぬきの姿に戻って逃げようとしました。

これを見た駕篭かきは、たぬきが化けていたのか!と怒り、子だぬきを棒でたたいて半殺しにしてしまいました。
子だぬきは傷ついた体を起こし、なんとか山へ帰り、二度と山を下りることはありませんでした。


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