【昔話】ねこおどり【あらすじ・ネタバレ】
むかしむかしあるところに、働き者だがだらしない女が住んでいました。
女は家事や子どもの面倒を見るのが好きではありませんでした。
ある日、家の玄関に脱ぎ捨てていた着物の裾が濡れていました。
女は、子どもがおねしょをしたのかと思い、きつく注意しました。
しかし、子どもはおねしょなんてしておらず、さらに、そんなことが何日も続きました。
おかしいと思った女は夜中に見張っていると、飼い猫のタマが脱ぎっぱなしの着物を羽織って外へ出かけていきました。
驚いた女が追いかけると、タマは墓場の近くにある小さなお堂に入っていきました。
そこには村中のネコたちが集まって、ろうそくの火を中心に踊っていました。
ネコたちは、「あの家の女がだらしないので、やっつけてしまおう!」と大合唱しはじめました。
怖くなった女は、大急ぎでその場を去ったのでですが、そのまま気を失ってしまいました。
目を覚ますと、そこにはやっぱり着物が脱ぎ捨てられており、着物の裾は濡れていました。
女は、だらしないことを注意してくれたのだ…と思い、それからは仕事だけでなく家事や育児もしっかりとするようになりました。