あらすじ君

様々なあらすじを1分で読めるようにまとめました

【昔話】しば栗【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしある村で、ボロボロの衣をきたお坊さんが村中の家をまわっていました。
この辺りは街道に近く、毎日たくさんのお坊さんがやってくるので、村人たちも毎回食べ物を恵むことはできませんでした。

食べ物をもらうことができなかったお坊さんは、腹ペコのまま村はずれの栗の木のところまでやってきました。
3日以上何も食べていなかったお坊さんは、そこで遊んでいた子どもたちに焼き栗を2粒ご馳走になりました。

おいしそうに栗を食べているお坊さんを見ていた子どもたちは、もっと焼いて食べさせてあげようと思い、大きな栗の木に器用に登り栗の実をたくさんとりました。
子どもたちの栗のおもてなしで、満腹になったお坊さんは眠くなってきたので昼寝をはじめました。

その間に子どもたちは、お坊さんが山でお腹をすかせないように..と、さらにさくさんの焼き栗を用意してあげました。
夜になり目を覚ましたお坊さんは、袋いっぱいの焼き栗を見て、子どもたちの優しい気持ちに嬉しくなりました。

お坊さんはお礼をしなければと考え、この高い栗の木から子どもたちが落ちてケガをしないようにと、心の底からお祈りしました。
すると不思議なことに、栗の木が地面にどんどん埋まり、背の低い木になりました。

翌朝、背が低くなっている栗の木を見つけた村人たちは、あのお坊さんは弘法大使に違いないと話し始めました。
それ以来、この栗の木は「しば栗」と呼ばれ、いつまでも子どもたちの安全な遊び場として、大切にされました。


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