あらすじ君

様々なあらすじを1分で読めるようにまとめました

【昔話】おしどり塚【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、あちこちの戦場を訪ね歩くお坊さんがいました。

戦場の矢を避けながら倒れた兵士から矢を抜き取ると、お坊さんは「誰が矢を射たのですか!」と叫びました。
お坊さん兵士たちに捕らえられ、なぜ戦に口出しをするのか理由をたずねられました。

坊さんは若い頃に宇都宮のあさり沼で猟師をしていたのですが、ある日なかなか獲物がとれず、ふと沼で見つけた2羽のおしどりのオスに矢を放ちました。
そして、矢が刺さったままのオスを軒下につるしたままその夜は眠りにつきました。
すると真夜中になって枕元で女が悲しげに泣きながら、「なぜわたしの夫を殺したのですが?」と叫んでいたのでした。

はっと猟師が目を覚ますと、そこには矢の刺さったオスのおしどりに寄り添うようにメスのおしどりが自ら矢に突き刺さり死んでいました。
翌朝、猟師は2羽のおしどりを沼のほとりに埋めると、罪滅ぼしのためにお坊さんとなり、戦場をまわる旅にでました。
お坊さんはこれまでのことを話し、兵士たちと大将を諭しました。

この話を聞いた大将が坊さんに刀を向けた瞬間、突然雷に打たれ気を失ってしまいました。
翌朝、倒れていた大将が目を覚ますと、お坊さんの姿はなく兵士たちもいなくなっていました。

その後、お坊さんは故郷のあさり沼に戻り、沼のほとりに石の塚を築きました。
やがてこの塚は「おしどり塚」と呼ばれるようになりました。


 - 昔話

  関連記事