あらすじ君

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【昔話】鼻かけ地蔵【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、貧しい漁師が住んでいました。
漁師は海に近い川で漁をしていましたが、1番魚が採れるところでも暮らしは貧しいままでした。

長雨が続いた夜、漁師お地蔵さまが「冷たい…冷たい…出してくれ」と川の底で泣いている夢を見ました。
不思議な夢を見た翌朝、漁師が漁をしていると、たった1回で1日分とも思えるほどの魚が採れました。
夢中になって漁を続けていると、夢で見たお地蔵さまが網にかかりました。

大漁だったのもお地蔵さまのおかげだと思った漁師は、陸にあげてていねいに祀ることにしました。
すると、不思議なことに、お地蔵さまの鼻から真っ白の米が出てきました。
この米のおかげで、漁師は裕福になりました。

金持ちになるにつれて、どんどん欲深くなった漁師は、お金儲けのことばかりを考えるようになりました。

あるとき、漁師は、お地蔵さまの鼻の穴を広げたら、もっと米が出てくるかもしれないと思い、お地蔵さまのところへ向かいました。
漁師が鼻の穴を広げようとノミを打ち込むと、誤って鼻を落としてしまいました。
すると、今まで出ていた米が出なくなってしまいました。
漁師はとんでもないことをしてしまったと、お地蔵さまに謝りましたが、2度と米が出てくることはありませんでした。

その夜、漁師の夢にお地蔵さまが現れ、「もうあの川にいるのは嫌になったので、後ろ向きにしてお堂を立ててください」と言いました。
漁師は自分の行為を猛反省して、翌朝、お地蔵さまの場所を移し、後ろ向きにしてお堂を立てていねいに祀りました。

そして、反省した漁師は以前のように船を出して、漁にでるようになりました。


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