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【昔話】ニセ本尊【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしある寺に、和尚小僧が住んでいました。
この寺の和尚は酒好きで、法要に行くと必ず酔っ払って帰ってきていました。
近くに住んでいるいたずらキツネがトラに化けたりして、和尚をだましてお土産を奪っていました。
和尚は悔しがっていましたが、小僧はいつも大笑いしていました。

いつもは笑っている小僧でしたが、だんだんかわいそうになってきたのである夜、和尚が出掛けてもいないのに和尚を迎えに行くふりをしてキツネ退治に行くことにしました。
小僧の背中には大きなカゴがあって、小僧が「和尚さーん!!」と呼びかけると、今夜は小僧を化かしてやろうと、キツネ和尚に化けて出てきました。
小僧キツネが化けた和尚を見つけると、「またキツネにだまされては大変だから、今夜はカゴに入って帰りましょう」と言って、和尚に化けたキツネをカゴに入れ、上から松カサをたくさん入れて隠しました。

中のキツネは松カサがチクチク刺さって痛くて仕方ありませんでした。
とうとうキツネの姿に戻りましたが、小僧は大急ぎでお寺に戻ると、本堂を全部閉め切りカゴからキツネを出して本物の和尚と一緒にキツネを生け捕りにしようとしましたが、なかなか捕まりませんでした。
キツネが姿を消すと、今度は本堂のご本尊が2体になっていました。
どちらかがキツネが化けたご本尊なのですが、どちらか分かりませんでした。

小僧はしばらく考え、和尚に向かって「本物のご本尊はお経をあげると首をゆらしますよね」と言いました。
和尚は、その通りと言い、2人でお経を唱え始めました。
やがてニセモノのご本尊が首を左右にゆらし始めたので小僧はすかさず、こっちがキツネだ!と言い、あっという間にキツネを捕まえました。
キツネはもう悪さはしませんと言って謝り、山へ帰してもらいました。

それからは、キツネは酔っ払った和尚を見つけると、に化けてちゃんと寺まで送ってくれるようになりました。


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