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【昔話】猿地蔵【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしある山の中に、とても貧しい村がありました。
村人たちは、山の畑でそばや粟を作って暮らしていました。

村に住む働き者のおじいさんのそば畑が、ここ最近、たちに荒らされるようになりました。
困ったおじいさんは、そばの粉を体中に塗って畑の傍に座り、お地蔵さまのふりをしてたちを捕まえることにしました。

次の日、おじいさんがお地蔵さまのふりをしているとたち現れました。
たちは、おじいさんを本物のお地蔵さまだと思い込み、おじいさんを担いで山のお堂に運び始めました。
おじいさんがお地蔵さまのふりを続けていると、たちは陽気に歌いながら川を渡りました。
おじいさんはこの歌がおかしくて笑い出しそうになりましたが、必死でこらえました。

やがてたちはおじいさんのお地蔵さまをお堂に運びこむと、小判のお賽銭を投げ込んで拝み、あっという間にいなくなってしまいました。
日が暮れる頃、おじいさんは小判を持って家へ帰り、今日あったことをおばあさんに聞かせました。
そうして、ちょうど訪ねてきた隣の欲張りなおばあさんにも同じ話を聞かせました。
それを聞いた欲張りなおばあさんは、欲張りなおばあさんと一緒にさっき聞いた話を真似して小判を手に入れようと考えました。

翌日、欲張りなおばあさんはそば粉をかぶり、お地蔵さまのふりをして山の畑に座りました。
そこへたちが現れ、昨日と同じように欲張りなおばあさんを山のお堂へ運びました。
ところが、欲張りなおばあさんは、川を渡るときのたちの歌を聞いて大声で笑ってしまいました。
お地蔵さまが偽物だと分かったたちは、怒って川の中に放り出してしまいました。

日が暮れる頃、欲張りなおばあさんは家に帰ってきました。
小判をいっぱい持って帰ってきたと喜んでいた欲張りなおばあさんが見たのは、何も持たずに泣きながら帰ってきた欲張りなおばあさんの姿でした。


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