あらすじ君

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【昔話】お夏石【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、お夏という欲深いおばあさんが住んでいました。
自分のものはどんなものでも差し出したくないのに、人のものは平気で横取りしてしまうほど強欲なおばあさんでした。

このあたりの土地は痩せていてどの畑の里芋も育ちが悪かったのですが、どういうわけがお夏ばあさんの里芋だけは立派に育っていました。
村人たちがお夏ばあさんに里芋を分けてくれるようにお願いしても、絶対に分けてあげるということはしませんでした。

そんなある日、村にみすぼらしい旅のお坊さんがやってきました。
お坊さんは、偶然里芋を洗っていたお夏ばあさんに「幾日も何も食べていないので、このいもを分けてもらえませんか?」とお願いしました。
するとお夏ばあさんは「これは石芋なので食べられないのです」とウソをつきました。

家に帰ったお夏ばあさんは、洗ったばかりの里芋を煮て、そろそろ食べようとふたをあけてみると、なんと里芋は全部石になっていました。大慌てで畑へ行ってみると、お夏ばあさんの自慢の里芋は全て石になっていました。

それからというもの、お夏ばあさんの畑ではどれだけ里芋を植えてもみんな石になってしまいました。
村人たちは、この石芋のことを「お夏石」と呼び、欲をかかないための戒めにしました。


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