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【昔話】ひょう徳さま【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところにおじいさんが住んでいました。

ある日、おじいさんが山へ芝刈りに行ったとき、見慣れない横穴から物音がしました。
おじいさんは芝で穴をふさぎましたが、芝は穴の中へ引きこまれ、そこから福の神が出てきました。
福の神が、「芝をたくさんいただいたのでお礼をします」と言うので一緒に穴を進んでいくと、とても明るくて広いところに出ました。
そこは、福屋敷という夢のような場所でした。

天女のような舞姫が「そーれそれそれ福の国。黄金の小粒が日に3度。チンチロリンのチンチンチン。福の国から花の国と」歌い踊っていると、そのうちにおもしろい顔をした小さな男の子が踊り出しました。
おじいさんは楽しく過ごしました。
帰りにお土産として、踊りをしたおもしろい顔をしたひょう徳をいただきました。

おじいさんはお土産を持って、欲深いおばあさんがいる家に帰りました。
ある日、おじいさんひょう徳のへそを押してみると、へそから黄金の小粒が出てきました。
おじいさん天女の歌を思い出し、ひょう徳に1日3度、黄金の小粒を出すように頼みました。

それから、ひょう徳は1日に3度、黄金の小粒を出してくれました。
こうしておじいさんは少しずつお金持ちになってきました。
ところが欲深いおばあさんは、一気に大金持ちになろうとして火ばしでひょう徳のへそを突きました。
ひょう徳は「痛い、痛い」と言って死んでしまいました。

帰ってきたおじいさんは、それを見てとても悲しみました。
その夜、おじいさんの枕元にひょう徳の霊が現れ、「嘆かないで下さい。私のお面を作ってかまどの上にかけると、おじいさんの家は栄えますよ」と言いました。

おじいさんはさっそくお面を作ってかまどの上にかけました。
こうして、心を入れ替えたおばあさんと毎日一緒に拝むことにしました。

それからというもの、人々はひょう徳のお面を「ひょっとこ」と呼び、かまどの神として崇められるようになりました。


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