【昔話】お坊さんとタコ【あらすじ・ネタバレ】
むかしむかしお坊さんが旅の途中で海の近くを通りかかると、海の中からタコが、弟子にしてくださいと話しかけてきました。
お坊さんは驚きましたが、タコを弟子にして連れて旅を続けることにしました。
すっかり日も暮れた頃、道に迷ってしまったお坊さんは、今晩泊めてもらおうと一軒の家をたずねました。
家の主人は最初は面倒くさそうな表情をしていましたが、お坊さんがおいしそうなタコを連れていることを知ると、喜んで家の中に招き入れました。
お坊さんがお経をあげている間、主人は熱い風呂を用意して嫌がるタコを投げ込もうとしました。
お経をあげながら様子を見ていたお坊さんの「喝!」という声に驚いた男の隙を見て、タコは熱湯風呂から逃れることができました。
翌朝、お坊さんとタコは無事に主人の家から出発しました。
タコを食いそびれた主人は、惜しいことをした…と言いながら風呂に入っていました。
すると、湯船の中から謎のタコが現れて主人に吸いつきました。
この謎のタコは、夕べお坊さんがお経をあげていたお薬師さまで、悪い心を吸い取るために現れでのでした。
お薬師さまに悪い心を吸いとってもらった主人は、すっかり心を入れ替えました。