【昔話】古川のカッパ【あらすじ・ネタバレ】
むかしむかし、古川という川にカッパの河太郎が住んでいました。
ある年の夏、日照りが続いたせいで古川の水が枯れてしまいました。
水がない川では生活ができないので河太郎は陸へ上がり、畑で作られているきゅうりを全部食べていました。
苦労して作ったきゅうりを全て食べられてしまった村人たちは怒り、河太郎を捕まえてこらしめようと、きゅうり畑に罠を仕掛けました。
きゅうりが大好物な河太郎はまんまとその罠に引っかかってしまいました。
河太郎を捕まえたものの、こらしめ方を考えていなかった村人たちは困り、時間だけがどんどん過ぎていきました。
その間に河太郎の頭の上のお皿も乾き始めました。
カッパにとってお皿の水はとても大事で、それが乾き始めると河太郎はどんどん苦しくなってきました。
2度と畑の作物を食べないから助けてほしいと河太郎が懇願しても、村人たちは信じることが出来ませんでした。
雨が降れば助かると思った河太郎が村人に雨乞いをすると、晴れ渡っていた空がみるみるうちに曇り出し、大粒の雨を降らせました。
雨は何日も降り続き、畑を潤し、干上がっていた古川も流れを取り戻していました。
しかし河太郎は、罠にかかったままの状態で息を引き取ってしまいました。
村人たちは河太郎に申し訳ないことをしたと悔やみ、カッパのお墓を立てて河太郎を供養しました。
