【昔話】内裏びな【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしあるところに、和泉屋いう大きな店があり、そこにはお菊という美しい娘がいました。
和泉屋には、先祖代々伝わる立派な内裏びながありました。
ある時この内裏びなを売りに出す話があったのですが、お菊が泣いて残してほしいと言ったので取りやめになりました。

ある日、白銀屋から、お菊を息子の孫三郎の嫁にしたいという申し出があったので和泉屋もこれを受け入れました。
お菊は父に頼んで、大事にしていた内裏びなを持って嫁入りをしました。
お菊が来てから、白銀屋は今まで以上ににぎやかになりました。

ところが、とても元気だったお菊が突然病気になり、あっという間に亡くなってしまいました。
悲しみにくれる孫三郎は、お菊の嫁入り道具を和泉屋に返すことにしました。
お菊が大事にしていた内裏びなをどうするか迷いましたが、それだけは残すことにしました。
しかし、内裏びなを見るたびにお菊を思い出して悲しくなるので、生前お菊を可愛がってくれた長谷屋のおばあさんに内裏びなを貰ってもらうことにしました。