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【昔話】かしき長者【あらすじ・ネタバレ】

むかしむかしある島に、佐助というまぬけな少年がいました。

佐助は漁に出たことはありませんが、親方に頼み食事の世話をする「かしき」として漁に連れて行ってもらえることになりました。
かしきの仕事は想像以上に大変で、漁師が寝静まった後も佐助はせっせと働いていました。
佐助は食べ物を粗末にすることをせず、残った食べ物は全て「どうぞ、おあがり」と言って魚に食べさせていました。

それから何年か経ちましたが、佐助は漁師としてでなく、相変わらずかしきとして働いていました。
ある日、また佐助だけ夜遅くまで働いていると、突然波の音が消え、船の揺れも止まりました。
不思議に思った佐助が甲板に出てみると、海の水がなくなり、あたりは砂漠になっていました。
砂漠は月の光に照らされ輝いており、この砂で鍋を研いたらきれいになると思った佐助は、桶いっぱいに砂をつめて船に戻りました。

翌日このことを人に話したのですが、誰も信じてくれませんでした。
桶いっぱいにとってきた砂を見せようと船底に降りると、桶の中は砂金でいっぱいになっていました。
親方佐助の話を聞いて、これは神さま佐助に授けた物だから、全て佐助のものだと言い、立派な長者となりました。

その後も佐助は決して食べ物を粗末にすることはありませんでした。
今でも、この島の人たちは海に残り物を捨てるとき「どうぞ、おあがり」と言って、魚に食べさせているということです。


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